映画「秒速5センチメートル」には小説が2つある。

1つは監督が描いた映画に忠実なもの。

 

もう1つは監督とは別の人が描いたone more sideである。

秒速5センチメートル one more side

秒速5センチメートル one more side

  • 作者: 加納新太,新海誠
  • 出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2011/05/20
  • メディア: 単行本
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one more sideも読んでみた。

 

よかったところ

第1部桜花抄は明里の視点で書かれている。

映画や監督の小説では明里の心中はあんまり出てこないので、イマイチ何を考えてるのかよく分からなかった。

でもこの本には詳細に書かれている。

転校を繰り返して周りに馴染めず怯えて暮らしていた時に、貴樹に出会うのだ。

明里の怯え具合が結構なボリュームで説明されている。

この背景が分かったのでより貴樹の存在の大きさが理解できた。

また「小説家の人が描いたらこんな表現になるのか〜、さすがだな」というところがたくさんあった。

 

第2部コスモナウトは貴樹の視点。

映画や監督の小説では、貴樹は何を考えてるのかよくわからない不思議な人。

花苗に対する気持ちもなんだかよく分からなかった。

思わせぶりなことを言う割には、距離をとってくる。

でも、この本を読むと分かる。

貴樹は意外と花苗に好意を持っていたのだ。

そこがこの小説を読んで一番よかったと感じたところ。

「この子が夢に出てくる草原の女の子かもしれない」と淡い希望を持っているのだ。

結局違ったんだけど、少なくとも映画や監督の小説よりも救いがあった。

 

イマイチだったところ

この小説では、貴樹は明里への未練を引きずってるように見えない。

貴樹は、明里との岩舟での出来事が「完全なるもの」と感じたために、そのあとの出会いや体験に虚しさを感じて生きていく。

コレジャナイ感。

それで病んでいる。

第3部で特にそれを感じた。

全然未練とかじゃないんだね、って。

そういう捉え方もあるのか〜と思ったけど、監督による映画、小説とは、大分違うように感じた。

「完全な体験」から解放されるストーリー。

そういう膨らませ方もあるのか。

 

第3部は描写が映画に忠実だからか、ブツ切れのシーンが多くて読みにくかった。

舞台の台本みたい。

あの映画を小説にするの難しいよね。

 

まとめ

良い点、イマイチな点とあったけど、総合的には読んでよかった。

花苗ファンは救われること間違いなし。

これで映画、監督の小説、漫画、このone more sideと制覇した。

その結果、また映画を見返したくなった。

なんて不思議な魅力がある作品なんだ!!

 

 

 今回読んだone more side.

秒速5センチメートル one more side

秒速5センチメートル one more side

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